星条旗
2012/01/10
年の瀬の慌しい世間とは関係ない暇人はすることも無く湖岸に佇んでいると湖上を行くミシガンを見て急に船上からの眺めを楽しみたくなり、乗船することになった。ドラが鳴り船は浜大津港を静かに離れ一路・・そんな大袈裟な船旅はないがこのまま太平洋へでも出られたらと思った。船上から大津の市街はビルが無造作に立ち並ぶ景観は僕は美しいとは思えない。何時も三井寺観音堂の展望台より見る眺めもビル群が琵琶湖の水面を遮って景観は台無しになっている現状は湖上からの眺めにも魅力を感じることは無い。坂本あたりの湖岸の新しい民家は丹後の伊根の舟屋を思い起こさせるが、それとは程遠いものでかえって幻滅する。いまさら景観条例でもあるまいと・・・そんな事を考えていると星条旗が目についた、そうだここはアメリカなのだ乗っている船名もミシガン。
大晦日
2012/01/10
大晦日の大津菱屋町を歩いた。今年は特に買い物をする人の数が少なく感じる。子供の頃の大晦日は深夜まで買い物をする人の数知れずといった様子を今でも思い起こせる、母と妹と三人で正月用の洋服を買いに行った事が遠い昔になってしまいました。明ければ私も七十二歳になる。最近この静かな街が老いてゆく身とシンクロして疲れる事がない。この平穏な時を楽しめたらと・・・・・・
鯉と楓
2011/12/01
湖岸で久しぶりに大きな鯉が釣り上げられているのを見た。琵琶湖での釣り人の多くはバス釣りだと思っている人もおおいとおもわれるがが近代的な装備で鯉つりをしている人が意外と多い一人で五本以上の竿を管理していてどの竿にもも発信機がついていて遠くで待つ釣り人に知らせるようになっている。釣りもデジタル化が進んで一本釣りで楽しむ人は少ないがバス釣りはスポーツ性が強いのかのか一対一でのバスと勝負なのか?そんな事を考えながら美しい鯉を見ていると、湖岸の楓の紅葉が目に入るとある疑問が浮かんだ湖岸開発で新しく植栽された外来植物のフウ等に
はおかまいなしで湖中に住む外来魚のブラックバスやブルギル等は湖のギャングとしての駆除対象では割に合わないと魚たちは思っているのでは・・・・とそんな疑問が頭の中をよぎった。
沖島のベンツ
2011/11/29
琵琶湖で唯一人が生活している沖島を訪ねた。湖岸から島へ渡船で十五分とかからないで島に着く、今回は富士フイルムのシングル8フイルムが製造が終了となるため八ミリカメラで最後の記録を撮るために友人の清水さんと出かけた次第、今回はテレビで洗脳されたのかやたら目が三輪自転車にゆきすぐにシャッターを押してしまう。テレビはこの島では三輪自転車をベンツとして紹介していたせいだ。島には自動車が走れる道路は無いが無理すれば軽四輪なら、でも必要ないと直ぐにわかる島内は歩いても直ぐに行き着き湖岸の細い道はベンツにぴったりなのだ。住民たちは超スローの安全運転で走っている。島内は静かで山の方から鳥の声が時折聞こえてくる。琵琶湖の小さな島で日本の今の暮らしを考えてみると電力や石油の多量消費ら無駄をなくし慎ましく生きるすべがあるのではないかと感じた。
ユリカモメ
2011/11/29
今年もユリカモメが冬をつれてきた。彼らは福島で起きた原発事故を知っているんだろうかと自転車を止めて考えた。パスポート無しで自由に地球上ならどこへでも行けるユリカモメにはそんな情報は入っていないかもと、でも人間界より発する偽情報や隠し事はかれらは見通しているのかもと思った。手すりに整列したユリカモメに僕はおかえりと口の中で呟き、自転車のぺタルをこぎ湖岸を東に向かった。