石楠花
2011/04/26
今年の春は少し寒く三井寺での桜の開花は四月になった。 桜の花は例年通り美しく咲いたが心なしか僕は寂しく感じた、多分東北大震災と原発の事故で気が沈んでいたからだと思う、でもそんな気分を慰めてくれるかの様に境内の石楠花が綺麗に咲いた。僕は何十年と散歩をしているが石楠花と桜の花を同時に楽しんだ事はない。そして石楠花の写真を撮り友人のF氏に送ると感謝の手紙と田中冬二のエッセイ、山の花嫁が添えられて帰ってきた。美しい短文で清清しい石楠花の花を花嫁に見立てた内容で改めて僕は石楠花の写真を取り出し眺めた。
沖島
2011/03/09
琵琶湖に浮かぶ沖島は人の生活する唯一の島。 久しぶりに訪れた近江八幡の掘切から渡船で十分で島に到着した総合開発で港の様子は一変した。三十年前にはコンクリート製の立派な港は無かった。魚の加工場もひっそりと人影も無い多分琵琶湖総合開発の関連で作られたものと思う、細い湖岸の道を民宿へ昼食を食べるため急ぐ、島は静かだ車が無いと言うより必要が無いし走れる道路も無いということだ。民宿につき湖魚尽くしの料理をいただき仲間一同はご満足で中でもフナ寿司とホンモロコの焼いたものは好評でどの皿を見ても空だった。食後は島内を小説家のT氏の案内で狭い路地のような家並みを見ながら二十分ほど歩いて港へ着いた。湖を渡ってくる風が昭和と言うやさしさを僕に知らせてくれた。
加賀白山
2011/03/09
二月の晴れた日、何時ものテレマークの仲間で冬の白山を見るために白峰の西山へ山スキーに出かけた。企画は貫禄十分の奥ちゃんが何から何までの手配で超楽チンな山行きに感謝感謝である。三時間ほど走り車は西山へ着いた。山が低いので出だしから気分爽快でシールを着けたスキーも軽く五十分で山頂へ、ここからの白山の眺めは最高に美しい気高い御山の雰囲気は近江の山では感じられない景観だ。山頂からのテレマークスキーも悪雪ながらターンを決め、そしてある時は転倒も楽しい低山のお気楽ヤマスキーを楽しんで帰りは温泉へ、といっても一人5百円の銭湯みたいなものだが結構疲れもとれ3人は大満足でこの日のスキーの成果を湯煙の中で語り合った。
湖面に薄氷
2011/02/04
二月に入り寒さが少し緩み朝の散歩で三井寺の石段を駆け上がると汗ばむくらいだ。自転車に乗り換え湖岸へ、浜大津で湖面を見ると何時もと様子が変だ油が浮いているいるのかと錯覚するほどで小さな波が不思議な模様を描いているデジカメを出し写すが写りがイマイチ、自転車を走らせ撮影ポイントを探していると、文化館付近の湖面がまるでガラスが割れた様に薄氷が綺麗な模様を作っていてそこに文化館のが美しくガラスモザイクのお城が出現と思わせるほどで閉館中の寂れた建物が最後の美しい姿を見せたかったのかもと思いながらがらシャッターを押した。今日は節分うららかな日差しを浴びながらこの不思議な現象は鬼の贈り物かと・・・・・
ユリカモメ
2011/01/30
北風の強い日は浜大津から琵琶湖を見ても波が高い、自転車で湖岸を行くと波打ち際をユリカモメが超低空で飛行している。自転車を止め、カモメの見事な飛翔を眺めていると自分も空を飛んでいる様な錯覚を覚えた。たくみに気流を捕らえ楽しげにソアリングしている。僕はしばらく空を飛ぶことから離れていてカモメが羨ましく思えた。なれることならアホウドリになって大海原をダイナミックソアリングしてみたいと考えながらユリカモメの飛翔を見続けた。