中島省三の湖畔通信

5月人形

2024/05/06

5月5日の昨日は端午の節句で男の子の雛祭りで武者人形を飾って祝う日だ。我が家も僕の誕生を祝って父が買ってくれた鎧飾りがあるが今在るものは二代目だ。初めに買われた鎧飾りは戦争の時代、昭和15年に作られたもので金属部分は最小限に抑えられた、艶やかさに欠ける戦争の影を感じる鎧飾りだった。道具好きの父親が骨董屋から、僕が中学一年の時に買い足した鎧飾りは豪華な作りで昭和の初期に作られたもので戦争の陰りを感じない鮮やかな色で金属を使用して成功に細部まで本物の鎧のような作り方なので見事な出来栄えだ。約百年前に作られ、毎年5月5日に飾られ経年変化で布の部分の損傷が目立つ様になった。僕は今年84歳、父が亡くなってから58年経った、僕が58回も出し入れをしている間に傷んできたのではと鎧飾りを見ていると我が身もさぞ傷んで来ているのではと少し感傷的に鎧飾りを眺め写真に撮った。大津の商店街のウインドウにも武者飾りや武者人形が飾られているが、すでに閉店されたウインドウにも飾られ少し寂しさ感じる、でも今も営業しているお店のウインドウにも武者人形が並び昔栄えた商店街の名残を感じさせてくれた。

お祭り事情

2024/05/05

5月5日はこどもの日、晴天となりお祭り日和でも在る今日は我が町内の氏神様早尾神社のお祭りだ、でも4年間のコロナ禍の影響でお祭り事情が大きく変化した。受け渡し事務らもされないままの4年間で流れが変わり祭りへの情熱も失せた様に感じた。氏神様のお祭りは特別な伝統を受け継いだ祭りでもなく時代の流れで稚児行列や子供神輿もその都度変化して続いてきた祭りだから取り決めも緩く気軽なお祭りだった。いち早く計四輪でパレード式の祭り巡行になったのは早尾神社のお祭りだった。近くの尾花川町は農業の区域で軽四輪トラックが多くありパレードには最適だった。30台近くの車がパレードするお祭りも近代的でありかと眺めた頃が懐かしい時代になった。今日は三社の神輿が各トラックに乗せられ五台の車のパレードでは寂しいお祭り風景となった。そして商店街では三井寺の麓の長等神社のお祭りも、やはりコロナ禍以後は以前のような華やかさは無かった。小ぶりの神輿はギャル神輿として賑わった時代も在ったが今日は男性が担いで商店街を巡行していた。行列は縮小されているが神官が馬に乗って形はなっていた。稚児の姿も見られたが人数も少なく少子化の現実を間近に感じた。余程の伝統的なお祭りでないと存続は難しいのではと思いながら祭り行列を見送った。

長閑な琵琶湖

2024/05/04

好天に恵まれ国内の観光地も賑わって中にはオーバーツーリズムになっている場所もあるとニュースで知った。近くの名所三井寺も新緑を楽しむ観光客も疎らで静かに楽しめる場所だ。浜大津港から膳所公園まで続く長い湖岸公園は人も少なく広大な琵琶湖を眺めながら英気を養うには最高の空間ではと思った。浜大津港の観光船ターミナルだけが賑わっているだけで湖岸で魚釣を楽しんだり緑地で寛ぐ家族連れを見かけるが疎らで混雑から程遠い光景が見られた。大きな琵琶湖の6分の1と言われる南湖も広大な湖だ、その湖面にミシガン号が浮かんでいるだけだ。その南湖では上位蜃気楼が楽しめた。打出浜の湖岸には蜃気楼研究会の富田三、伊藤さんらが午前中から観察していた。撮影中のカメラが載った三脚には蜃気楼観察中と看板が掛けられていて、誰でも声をかければメンバーが親切に蜃気楼の説明をしてくれて、おまけに双眼鏡で蜃気楼を見せてくれる親切な対応をしていた。僕も午後、打出浜で湖上の蜃気楼を撮ることが出来た。混雑のない観光地大津は此のままで良いのではと思った。

お祭りのシーズン

2024/05/03

大津市内では5月に入ると町の彼方此方でお祭りが行われる、所謂氏神様のお祭りだ。僕の住む町内も氏神様のお祭りが5日に行われるが、少年時代の思い出とは違う風景になった。近くには三尾神社が、そして長等神社と早尾神社があり、祭礼の日は5日が長等神社、8日は三尾神社で10日が早尾神社だった。僕の町内は三尾さんと早尾さんに跨っていたので、8日と10日は学校を速弾きした事も在った。その頃の小学校は氏神様のお祭りには速弾きして学校から帰宅して祭りを楽しむことが出来た長閑な時代だったことを思い出した。そして千団子祭りは少年にとってはビッグイベントだった。境内には露天が多く並び日頃目にすることのないものが売られ一日限りのワンダーランドを楽しんだ思い出は今も鮮明に浮かんでくるのが5月だ。そしてお祭りの日にちは変えられて祭日になった。賑わったお祭りの現実は露天もなく、稚児行列や神輿担ぎもなく、縮小されたお祭りの行列が行き過ぎるだけだ。60年前なら三井寺の門前の大門坂は三尾神社と早尾神社の神輿が祭礼日には三社の神輿が駕輿丁に担がれて坂を下ってくる勇壮さ迫力もあり見ごたえあったお祭り行事をもう見ることが出来ないと空を見上げた。

5月の光線

2024/05/02

今日は素晴らしい好天となった。5月の光線が三井寺の境内の木々を輝かせ新緑の楽園の様に見えた。春の観光シーズンでも混み合わない三井寺は本当に心が和む場所だとおもった。新緑なのに紅いノムラモミジが鮮やかな緑の中で存在感を表し色とりどりの植物が見せる光景を山笑うと言うのかと感心しながら境内を歩いた。一年中で一番良い季節と言われる日本の初夏?が温暖化の影響で消えてしまうのではと心配だ。春が短くなり初夏が消えていきなり夏が来れば季節の移ろいを楽しんだ、体と心に支障を来すのでは心配になってきた。

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