中島省三の湖畔通信

晩夏・・・

2017/08/29

三井寺の境内の蝉の声もツクツクボウシに変わり耳から入る暑さは和らいだが体で感じる暑さは厳しいと思いながら散歩した。湖岸サイクリングも水気を含んだ空気で眺める景色もモヤットして気分までも不快でペダルを踏む足も力なく自転車をゆっくりと進めた。湖面を見るとカワウが羽を広げて乾かしている姿が目に、急いでデジカメを出すもカワウは西風に向かってテイクオフしてゆく姿を見送った、カワウは空気密度が薄いのか、翼がまだ乾ききっていないのか足で水面を蹴りながら何時もより長い距離を走って浮かんだ。カワウの離陸姿も捨てたものでないと写真に撮れなかった事を少し悔やんだ。帰り道、浜大津近くの湖岸でアオサギを見つけ、写真を撮りながら近付くと飛び立たれた。件のアオサギ君ではないと直ぐに判った。辺りを見ると小さな河川にもアオサギ君が此方は間違いなく三井寺で見るアオサギ君と思いながら写真に撮った。飛び上がるところを撮りたいと思うが一向にテイクオフする気はないらしく餌探しに興じていた、僕はデジカメをカバンに入れ、其の場を離れた。

育った土壌

2017/08/28

育つ土壌は植物だけと思っていたが最近サン・テグジュペリの小説、人間の大地を、を読んで凄く感銘した。サンテックス(サン・テクジュペリの愛称)は飛行士で小説家で、星の王子様は誰でも知っている名作だ。僕は最近、後悔している事がある、飛行機の操縦練習をしているときにサンテックスの人間の大地を読んでいたら人生は大きく変わったと考えている飛行機が好きで夢中になりすぎて自分を失った事は確かだ。小説、人間の大地は飛行士の描写も素晴らしいが自然に対する表現には感銘を受け、ただ飛行することが目的と、飛行機しか目に入らなかった自分が恥ずかしく感じる今、でも振り返ると小説の中でも人は土壌の中で育てられるとあった、僕も最初は飛行機が目的と勘違いしていたが今では手段と理解できる目的は琵琶湖の環境の変化を写真で撮ることだと分かったのは小説、人間の大地を読み終えてからのことだ、生まれたのは彦根だが77年間育った大津の土壌の影響があると自覚した今日、今までは自分の育った大津には感心は無かったが、考えて見ると幼い頃、近くに在った、少年航空兵学校で飛行機を見たことが始まりで、小学生時代はライトプレーン(竹ひご、紙、ゴムらで作る飛行機)に夢中になり勉強もしなかった、そしてラジコン機は作っても上手く飛ばず失敗の連続、そして本当の飛行機に乗れる様になったのも僕の育った土壌があったからこそと考えると自分の力など殆ど無かったと考えている77年間育っててくれた環境は素晴らしかったと感謝するばかりだ、琵琶湖の写真も琵琶湖が撮らせてくれたのだと思うこの頃、土壌は植物だけの言葉では無いと確信した。飛行機は手段で写真で琵琶湖を記録することが目的だったのかと理解すると少し充実感を味わった。

充実した日曜日

2017/08/27

充実した日曜日と言っても素晴らしい映画を見たからだ。先週の日曜日と続いて京都シネマへ出かけて僕の好きな映画を楽しみ、そして考えた。今日見た、ヒットラーへの285枚の葉書(ドイツ・フランス・イギリス合作)監督ヴァンサン・ペレーズの映画はナチス時代、兵役で息子を殺された夫婦が孤独な抵抗、としてヒットラーへの批判を葉書に書き市民に知らせナチ政権を変えようと試みる姿を描いた映画は映像の素晴らしさと俳優陣の見事な演技で103分の充実した時間を味わった。レジスタンス映画と言えば活劇シーンが多く派手な演出もあるが、今回の映画はレジスタンスへの考が広がり今後自分が何をすればと考えさせられた内容で今後の権力や反原発の運動にも参考になるのではと映画を見終えて考えた。一人で出来る事は考えればいくらでもあると思った。先週見た、アンジェ・ワイダー監督の遺作、残像、は芸術家が権力に抗して自分の信念を守りぬく孤独な姿にアンジェ・ワイダーを重ねてしまい胸が熱くなった。フイルム時代を生き抜いた名監督達が次々と亡くなってゆくのは寂しい事だが映画は残って光を放ち続けると思えば少し明るさを感じてきた。


今日の三井寺への散歩では境内の小さな川で親子連れがサワガニを捕っていた。サワガニの想い出は小学生の頃、漆に負けて顔がかぶれた時に祖母が三井寺でサワガニを捕って来て、サワガニを潰してガーゼにくるんで顔を冷やしてくれた事を思い出した、効能のほどは憶えていないのが残念と思った。

くさつ夢風車

2017/08/26

2001年7月に運転を開始した烏丸半島のくさつ夢風車は充分な電力を生む事もなく撤去か存続かと草津市議会で九月に答申されると新聞の記事で知った。環境に優しい発電施設として鳴り物いりで設置されたが思っていたほど風も吹かず風車は止まっている事が多かった。この場所近くにはウルトラライトプレーン(超軽量動力機)の飛行場があり僕も60歳までは飛んでいた事もあり冬場の季節風も弱く気流も安定していたと記憶している、そんな気流が安定している場所では風も弱く大きな風車を常時回転させる事は難しい事は建設する前の調査で分かっていたのではと思われるそして最初に場所ありきで簡単に設置されたのではと僕は考えた。琵琶湖で風が強いのは北湖領域の彦根湖岸辺りに設置していればもう少し活躍できたのではと今日も三井寺の展望台から烏丸半島のくさつ夢風車を眺めた。

湖岸のトンボ捕り

2017/08/25

京都新聞の夕刊を開けると、パキスタン54度、南欧・東欧でも40度越え・・・・世界で『殺人的熱波」の記事が目に飛び込んできた。記事を読むと森林火災や熱中症そして農作物にも大きく影響がでていると、また米西部アリゾナ州では6月、約50便の航空機が欠航。気温上昇で空気が膨張して空気密度が小さくなり離陸に必要な揚力の不足が懸念されたためと記してあった。真剣に地球温暖化に取り組まねば大変な事になると心配しながら暑さの中を湖岸へ自転車で向かった。今年は40度越えもあるかと覚悟はしていたが35度は許容内と元気にペダルを踏んだ。におの浜では家族連れがトンボ捕りをしている姿を写真に撮って、ことわりを言う為近付いて声をかけた。虫かご?にはウスハキトンボが二匹入っていた。虫かごと言っても透明のプラスチックで写真も撮り易く上手く撮れた。お礼を述べ別れた。ゲームばかりしている子供達の多い現実を考えるとトンボ捕りをする家族の素晴らしさにエールを送りながら其の場を後にした。帰り道、シラサギを見つけデジカメを構えた瞬間、飛び立たれたが写真は間に合った。空気密度の薄さなど気にせず、羽ばたき一回でテイクオフ出来るシラサギに敬意を表しながら見送った。

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