中島省三の湖畔通信

不思議な感覚が・・・

2017/11/06

今、読んでいる小説、忘れられた巨人(カズオ・イシグロ)を読んでいる中で足裏に不思議な感覚が・・・と言うのは第七章で主人公アクセルとベアトリス老夫婦と少年エドウィンが修道院から脱出する折のトンネルの中とお墓の情景描写で、妻ベアトリスが暗闇の中を通る時、足下には頭骸や動物の骨が敷き詰められた場所で足裏の感触を表現した場面や霊廟での埋葬された人骨の数の多さを想像しながら読んでいると足裏に不思議な感覚を憶え、本から目をそらし考えた。自分が暮らすこの国の地面下には小説にあるように累々とした人骨や獣の骨が蓄積されている事と、そして太平洋戦争でこの国での惨禍、広島、長崎の原爆、そして沖縄戦、国内主要都市部での大規模爆撃では多くの民間人が戦争の犠牲になり何十万人もの人が亡くなったことは記憶にも新しい事だ、そして平和に暮らしている此の国の地面下には戦争の悲劇の傷跡が確りと刻まれていると・・・今の平和な暮らしが出来るのは過去の悲惨な戦争でなくなられた人達の犠牲の上に今の平和がある事を忘れては申し訳ないと・・・そして小説に描かれている英国のアーサー王の時代の戦の悲劇と歴史は繋がっているのではと考えた。そして本を読むのは気楽に娯楽と考えていると隠された著者のメッセージが心に響くと考えるのは僕の勝手な解釈と思いながら又、忘れられた巨人のページに帰った。


今日の湖岸サイクリングではコサギの群れが由美浜で戯れていた。そして件の狩りの名手のダイサギくんにも出会えた。

三井寺でカルメン

2017/11/05

三井寺で歌劇カルメンがと言っても、びわ湖大津観光協会の主催の音楽イベントでオペラ、カルメンのダイジェスト版を三井寺本堂(金堂)前で本日、夕方、6時から上演される企画は大津宮遷都1350年を記念したイベントだ。チラシで催しは知っていたが見に行こうとおもったのは今日、三井寺の茶房ながら亭からの帰り境内を歩いていると素晴らしい声量の歌声が聞こえてきた。よく見ると金堂前に作られた仮説舞台でリハーサルが行われているところだった。その歌声は静かな境内の森と共鳴している様に感じ心に残った。夕食後、三井寺は目と鼻の先で歩いても10分とはかからないと6時少し前に出かけた。丁度、オープニングイベントが始まったところだった。尺八とダンス、そして大津京遷都云々のナレーションが終わるとカルメンが上演された僕はカルメンの事はネットで簡単に内容を知っているくらいだから今日のダイジェスト版が丁度良いのではと舞台を見るとカルメン(前田真木子)が赤い衣装で登場、美しい声量が観客を魅了した。そして誰でも知っているエスカミーリョ(龍進一郎)が歌う闘牛士の歌を聞き久しぶりに脳内リフレッシュが出来た。身近な処で音楽を楽しめた事に感謝しながら境内を歩き大門通りへと向かうと仁王門の上には満月が輝いていた。今宵は満月を見ながらお酒でもと、少し急ぎ足になった。

件のアオサギ君が?

2017/11/04

穏やかなお天気の中、三井寺への散歩を終えて、湖岸サイクリングへ出かけた。浜大津港からにおの浜の湖岸も台風の置き土産の後片付けも終わり綺麗になった道を自転車は快適に走れた。由美浜湖岸から琵琶湖を見ると北方に積乱雲?が・・・そして湖面を見ると波が立ち始めた、天気予報では冬型になると言っていた。時雨れる前に帰ろうと自転車に跨った。空を見るとシラサギがプールの方へ、そして着陸した、急いでプール脇に自転車を止めて柵ごしからプールを見るとシラサギと件のアオサギ君と思しきアオサギがプール際に佇んでいた。急いでカメラを出し撮ろうとするとシラサギは飛び去ったがアオサギ君は哲学的な様相でじっと其の場にいるので少し声をかけてみた、久しぶりだねアオサギ君、最近は三井寺の蓮池には来ないのかと訪ねると、食する魚もいないからねと返事が返ってきた。僕は次に、先日あった選挙結果と政治の現状を簡単に話すと、アオサギ君はいよいよ憲法改正が迫ってきたね、そして九条が変えられて何時でも戦争できる国になるだろうねと返事が返ってきた。そして僕は昨日、憲法集会で上映された映画、コスタリカの奇跡、を見てきたと事と、映画の内容を少し話した、軍隊を持たない国の平和な福祉国家は素晴らしいと・・・我が国も軍隊は無いがと言うとアオサギ君が日本には自衛隊という強力な軍隊があるではないのかと言って来た。僕は返答に困りながら憲法第九条が在る限り戦争はしないと思うよと答えるとアオサギ君は空を見上げ黙っていた。続けて僕はコスタリカの映画の話をすると、アオサギ君は。その様な映画は政治家に見せるべきだと言った。僕も映画を見終えたときに口から出た言葉は僕らが見る映画では無い、政治家に見せなければ意味がないと思ったとアオサギ君に話したそしてプール際に佇むアオサギ君を写真に撮った。

近場で秋を楽しむ

2017/11/03

大津市内の景色も此処三十年ほどで随分と変わったと、以前なら近場で現代的秋の風景など見ることは出来なかったのではと、少し考えながら写真に撮った。映画、第三の男、のラストシーンを想像させる場所など大津市内には見あたらなかったが今では湖岸近くや市内には並木道があり、その気になれば映画のワンシーンの中に自分がいる様に感じられる場所はあると思いながら、また新しく読み始めたカズオ・イシグロの小説忘れられた巨人、に出てくる風景が頭に浮かんだ。小説に描かれている時代のイングランドは荒野が多くを占めている荒涼とした風景が本の中から立ち上がると自然に畏敬の念を抱きながら暮らしている当時の人達の姿が浮かんで来た。そんな時代には映画で見るような並木道などなく、荒々しい自然の秋が人間たちに厳しい冬が近付いてくることを知らせる、そんな風景は風が吹き荒れ、とても秋など楽しめる雰囲気ではなかったのではと思った。現世に生きる私たちはゆとりを持って秋の風景を楽しめる事に感謝しなければと近場の秋を楽しんだ。

穏やかな湖

2017/11/02

遠方はヘイズで霞んでいて幻想的にも見える琵琶湖を眺めながら湖岸サイクリングをした。僕が言葉の表現が得意なら写真でなく文章で今日の光景を語れたら写真を撮らずに済むのにと考えた。湖面には渡り鳥の群れが長閑な琵琶湖を感じさせてくれた。台風で打ち上げられた藻や木屑はビニール袋に入れられ湖岸は美しくなったが観光客の姿もなく静かな佇まいだ。お隣の京都は秋の観光シーズンで賑わっているのだろうと想像しながら、静かな湖畔は騒音もなく広い空間を独り占めできる貴重な場所としての存在感こそが琵琶湖の観光資源と考えた。湖岸近くの桜、ケヤキ、楓などが色づき秋本番とベンチに目をやると座る人もなく歌謡曲の歌詞を思い出し、また自転車のペダルを漕ぎ湖岸を走った。

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