中島省三の湖畔通信

院内逍遥

2017/01/29

ストック、一本で自由に院内を歩く回れる様になって五日目となった。今日は休日の院内を逍遥、といっても一階と二階をコツ、コツとストックが床に当り発するリズミカルな音を聞きながら誰も居ない院内を歩き廻る事15分で一応歩きを終えた。そしてデジカメを出して本日の写真をともう一度、ぶらりと玄関方向へ向かうと、露の着いた窓ガラスを通して見える光景に思わず立ち止まりシャッターを切った。作品と言えば少し大袈裟におもうが久ぶりに良い写真が撮れたと自己満足した。

病室は整形の患者さんだけと静かで読書も進み佐藤泰志の移動動物園ら三篇を読み終えた。状況描写は凄いと,工場内の風景は音まで想像できた。

少し病院暮らしにも慣れ退屈と、でも時々、尋ねてくれる友人らもあり会話が弾むと傷の痛みも忘れ楽しい時間と、でも悪い事をしたなと感じる時があった、それはパソコンで文章を打っている時は夢中になり会話が途絶え、気分を害したなと後で感じた、その後出来るだけ朝の間にパソコンをするようにした。

製紙工場の見える風景

2017/01/28

デイルームへパソコンを持って出かけるのが日課になった。窓から見る三上山、プリンスホテルがそして製紙工場の煙突の煙と工場から排出される水蒸気がまるで生き物の様に見え、時には龍にもキリンにも見え想像しているだけでたのしい、工場から出る水蒸気は地表で暴れているだけで上空に向かうと雲にならずに消えてしまうのが残念だと青空を見た、今日は残念ながら僕の好きな雲は無く冬の快晴だ.

今日、日の出まで時間があるので一階へエレベーターで下りて、人気の無い土曜日の静かな院内を歩いているとレンズブロックの一つ、一つに日の出の様子が見えおもしろく感じ写真に撮った。変わった被写体を探すのは難しいと思った。

久しぶりの外気

2017/01/27

昨日、入院後初めて外気に触れた・・・リハビリのストレッチが終ると療法士Mさんが外へ出ましょうかと言われてストックを着いて屋外に出た。少し寒いかと心配したがお天気が良く寒さは感じなかった。暫らく感じていなかった空気が顔に当ると少し緊張した。そして10分程で外歩きは終った。そして病室へ一人で向かった。昼食を済ませ休憩していると看護士さんから部屋の移動を告げられた。次の部屋は窓際ではないので友達になり毎日来てくれるイソヒヨドリに会えなくなるのが寂しくなるが此れも病院のシステムと諦めた。移った部屋は以前より静かだった。夜は久ぶりの静かさを味わった。

今朝のデイルームからは昨日の様なドラマを感じる光景を見ることは無かったが、今日の光景も又格別と思いなおした。近くに見える製紙工場の煙突の煙は無風で真っ直ぐ上に上がってる、此の様な時、飛行場の管制塔からウインドカムと言ってくる、飛行機は風に向かって離陸するので風が無いと離陸距離が伸びる、そんな事を思い出しながら煙突から出る煙を眺めた。

夜明けから日の出へ

2017/01/26

デイルームへ向かうのは今日は五回目だ。個室の前を通ると窓から、少し雪を冠った比叡山が見えた、これが個室と4人部屋のビューロケーションの違いかと納得しながら、ナースセンターの前を通り過ぎデイルームへ、誰かが吹くハーモニカの美しい音色と朝の光が部屋中を満たしている、なんと幸せな時間がと嬉しくなった。今朝の夜明けは地球のドラマを感じる風景が広がり、まるでテレビのドキュメント作品のワンシーンを見ている様で感動した。そして朝陽が太神山の方向から顔を出し始めた。今日、一日が始まる、眼下に広がる町も明るく輝き始めた。そんな光景を写真に撮っていると40年以上も前の事を思い出して来た、仲間15人で熱気球のクラブを立ち上げ、熱気球を皆で制作、完成させて、フライトに・・・熱気球は早朝と言っても夜明け前から準備が始まる、大津を早朝の5時には気球を車に積み込み、琵琶湖畔の大中干拓地へ出向きフライト準備した事などが夜明け前の窓に映し出されたように思えた。熱気球は今日の様に安定した大気の中で行うスカイスポーツで日の出から午前10時頃までの大気が安定している時間帯がベストだ。今日は最高の気球日和と思いながら朝の風景を楽しんだ。

病院の日常

2017/01/25

病院の朝は早いと言っても僕が勝手に早起きをするだけのことで、今日も朝5時ごろから目が覚めて少し時間を持て余すも歩行器の散歩にはまだ早くベッドで院内の音を聞いていると色んな音が聞こえてくる、病院スタッフの動き出す気配を感じると又今日と言う日が始まると思うと少しブルーな気分を窓外へ放出してくれる気がした。暫らくすると日が上がり野外が明るくなった、窓を開けると朝の陽が窓から見える山や住宅街をオレンジ色の光が辺りを満たしていた。僕は立ち上がりデジカメを持って歩行器でデイルームへ向かった。着くと思ったより部屋には昨日の様な朝陽は入っていなかった。でも東方の雲間はオレンジ色に輝いて、青空が広がっている、自然の光景は一日として同じものはないと今、かぎられた空間の中でしか移動出来ない僕はデイルームの窓から見る朝の情景に少し感動した。


今日のリハビリは時間が変更となった。リハビリ療法士Mさんの指示で今日は単独で歩行器でリハビリセンターへ出向いた。ドアーが開くとMさんが迎えてくれた。ストレッチは僕の体が緊張していて何時も硬いですねといわれ、直ぐに僕の体は硬いですと応えた、その後、ステッキで院内を歩き階段上がりに初挑戦した、Mさんのサポートと指示で階段を登り下りした。少し緊張はしたがリハビリが進んでいる事を実感した。そして歩行器で来た道を少し間違えたが無事、病室に帰れた。そして不思議に感じた療法士Mさんが一緒だと何故スムーズに歩けるのは信頼しているからと思った。

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