私が大津市の際川にある小さな飛行場から飛び立ったのは1966年6月でした。 上空1500メートルからみる琵琶湖は青く輝きとくに南湖の東側は葭原が広がっていました。1978年に総合開発が始まり湖の様相は変貌していますが、写真はそんな変わりようを記録したものです。
1977年には淡水赤潮が1982年にはアオコが発生その後水質が悪化、1981年の赤潮は上空300メートルからでも確認できたほどです。 1994年9月に発生したアオコは琵琶湖の汚染がさらに進んでいることを証明しています。過去35年間に起きた変化は江戸時代であれば千年以上にあたるのではないでしょうか。私は総合開発が琵琶湖に与えたダメージは相当大きいものだと思います。
琵琶湖に守られてきた時代、人々は心豊かで自然を大切にして暮らしていましたが、このごろは人間が自然 を作れるとかん違いしているようです。地球を守るため、自然を保護するためとか人間が地球や自然に守られていることをすっかり忘れてしまい横柄になってし まったのではないでしょうか。
特に1994年9月のアオコは大変なものでした。南湖は草津から守山にかけての湖岸は 水位の低下とアオコの発生で末期的な様相で異臭が上空300メートルのヘリコプターにまで臭いが届いていました。今年も琵琶湖ではアオコが発生しています、琵琶湖から 危険信号のメッセージを送ってきているのではないのでしょうか。