柳と風

 最近見たイラン映画の題名だ。物語は少年が割ったガラスを先生に修理するようきつく言われ友達から借りたお金でガラス 屋へ、そして風や雨を受け苦労して学校へ。窓枠にはめたガラスも少しのスキに風にとばされまた少年はガラス屋へ。映画は美しい夕景の中を友人のバイクに乗 せてもらいガラス屋へ、映画はそこで終わっている。ずいぶん考えさせられた。モノが溢れ、豊かすぎる生活。映画の中の少年は丘を越え、川を渡り、時間をか けてガラス屋へ。今我が国ではそんな事ぐらい電話1本で済む事でしょうが、イランの現実(地方)は大変だと感じると同時に人と人の関わりのすばらしさに羨 ましくさえ思えた。連絡は電話(携帯)でとれる、相手の顔も見ず本当の人間関係を築けるのだろうか。ほしいモノはカードやインターネットでなんの苦労もせ ず手に入れることができる。落とし穴はないのだろうか。不便だと車を乗り回し駐車場は満車、そして路上へ迷惑省みずの駐車。今年は猛暑、クーラーが唸りを あげている。イラン映画の画面は自然描写が素晴らしく、オリーブの美しい林、水の綺麗な小川、そして風や雨までもが光っている。最近私はにわか雨に会い久 しぶりの雨の感触を味わった。でも雨はなまあったたかく光らなかった。そして夜、パソコンの画面にフイリッピンのネグロス島の友人メッセイジ。こちらは気 温31度、日本の気温37度、省チャン大丈夫かと。その日近畿地方は熱帯夜。アツイ、アツイ日は続く。    

2001/8/8